CPS-3基盤で開発された最初の作品で、その中で唯一家庭用移植されていないため全カプコン格ゲーの中でも最も知名度が低いが、流石にCPS-3で開発されたというだけあって、そのキャラクターのドット絵アニメーションはもはや芸術と呼べるほどに滑らかで美しい。内容は従来の格ゲーよりも、大型モンスターと闘うコナミの『究極戦隊ダダンダーン』やパンプレストの『隠忍
-ザ・ニンジャマスター』に近いが、それらの作品と違うところは2対1ではなく、あくまで1対1で戦い、ボタンも3ボタンではなくカプコン格ゲーでお馴染みの6ボタン式。ゲームを進めていく内にRPGのように経験値を得てレベルアップすることで必殺技がパワーアップしていき、そのステータスをパスワードで保存できるシステムも搭載されている。また特定の条件で『モータルコンバット』のように倒したモンスターにトドメを刺すことが出来るフェイタリティも存在している。
しかし肝心の1P&2P対CPUの協力プレイが出来ないので、二人で遊ぶ時は使用可能キャラ4人のみでの対戦となってしまうためイマイチ盛り上がらないのが欠点。その4人の主人公のうちタバサのみ『ポケットファイター』やSNKの
『SVCカオス』等にもゲスト出演を果たしているためそこそこ認識されているが、レオやムクロは『カプコンファイティングジャム』で初めて知ったという人も多い、というかウォーザード自体それで知ったという人すらかなり多い。全体的にアーケードよりも、むしろ家でじっくり遊ぶタイプの要素が多いだけに、家庭用機に移植されなかったのはひじょうに残念である。 海外ではタイトルが『Red
Earth』に変えられている他、ムクロ→Kenji、タオ→Mai-Ling、タバサ→Tessa
といった具合に一部のキャラ名も無意味に変えられている辺り、流石はカプコンUSAである。 |