見事に別物と化しています。もともとキャラゲーでしかなかった『らんま1/2 ~町内激闘篇~』が肝心のキャラクター達を世にも奇妙な連中と入れ替えてアメリカで登場。『らんま』は日本で格闘ゲームの基礎を作り上げたスーファミ版ストⅡが出る前に発売されているのに対し、『Street Combat』は米国でもストⅡの後の発売になっているので大して売れたのかどうかは定かではない。しかも、米国でこれが発売されたのとほぼ同時期にVIZ Comics(現在アメリカでジャンプを出版している会社)が英訳されたらんまの漫画をリリースし始めたため、アメリカのらんまファンは大激怒し、その要望に応えてか続編の『らんま1/2 ~爆裂乱闘篇~』は『Ranma1/2 Hard Battle』の題名で声だけ変えて発売されたという。ちなみに発売はアイレムUSA。変えられたキャラクターは以下を参照。

 

  
乱馬 → Steven

主人公である早乙女乱馬がこの変なヨロイを着たアメコミヒーロー風な兄ちゃんになってしまいました。しかも名前も非常に典型的な、どこにでもいそうなアメリカ人男性の名前になっています。基本的に技やアニメーションパターンなどは全部一緒だがボイスやSEなどは変えられている。

 

    
らんま → Steven

 

男乱馬と比べてリーチは短いが、スピードが速いというのが特徴の女らんま。なにやら、ヨロイを脱いだバージョンの同一人物のようです。声は変えられているとはいえ、アニメーションパターンがすべて女らんまそのままのため、どことなく女ッポイ動きが気持ちワルイです、この人。

 

    
玄馬 → Tyrone

 

黒人さんになってしまったパンダ親父。パンダの頭の形した飛び道具、熊猫気功弾は普通の気の塊になっており、吹っ飛ばされた時の吐血はなくなっている。ちなみにこの人の背景と天道道場ステージだけ描き変えられている。おそらく当時のアメリカには日本的すぎたのであろう。

 


小太刀 → Dozo

 

男なのか女なのかサッパリわからないピエロにされた小太刀。胸が小さくなって股間が微妙にモッコリしているところをみると多分男かと思われる。吹っ飛ばされた時のボイスは『キャイ~ン』って感じで、歩く時や倒れた時の仕草が小太刀そのままなので性別がよくわからない。

 

      
九能 → G.I.Jim

 

日本刀(?)を持った軍人へと変貌を遂げた九能・・・鍔がなく、なぜか攻撃が当たった時の効果音が一切排除されているため、ただの灰色い木刀なのか日本刀なのかよくわからないが、セレクト画面の画像を見る限りどうやらちゃんとした刀のつもりらしい。逆刃刀?

 

   
校長 → Helmut

 

まあ、デザイン的には一番まともな変更かなと。アメコミ風に描かれた人間キャラがどれだけ魅力ないものなのかを証明している。当然だが玄馬と同じで吹っ飛ばされた時の吐血はなく、負けて爆発した時の『Oh My God!』のセリフもなくなっている。

 

 

   
シャンプー → Lita

 

クノイチ(?)のつもりなのでしょうか。レオタードらしき服装と怪しい仮面を付けたおもいっきり西洋人女性風の名前を持ったキャラクター。このブサイクなキャラセレ画面では手裏剣を持っているが、ゲーム中で使うことはない。顔はオバサンに見えるが、年齢は不詳。

 

 

   
良牙 → C.J.

 

どことなくデアデビルな人になった良牙。一応このゲームのラスボスなので、ちょっとワルそう(?)なデザインにしてみましたってところか。ちなみにこのゲーム、箱&説明書無しの1ドルで購入したためバックストーリーなどは一切わからない。そんなものがあるのかどうかもわからないが。

                
八宝斎 → Happy

奇妙な老人である八宝斎がさらに奇妙な老人に。もともとこのゲームでの八宝斎の名前表示が『Happy』だったため、そのまま流用したと思われる。ちなみにボーナスステージで攻撃を当てると女物の下着が飛び出たが、当然削除。ただの老人虐待となっている。

         
コロン → Happy

たんなる Happy の『棒に乗ってるバージョン』になっている。確かにもともと二人の顔は似ているが、名前の表示はちゃんとColonになっていたので、別人だとわからなかったこともないと思うが。多分たんに別のキャラクターを思い付くのが面倒なだけだったのではないかと。

 

 

 

   

 

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